いこくのじかん

「カオスで面白い世界」をテーマにしたゆるゆる旅行・アウトドアブログ。

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【ウズベキスタン】なぜか遭遇しがちな羊の●●

 

ウズベキスタンで羊と遭遇。警戒。

新疆ウイグル自治区での出来事

やっぱり羊の解体に遭遇

 

 

 

――「それ」は突然やってきます。

 

どれだけオシャレな公園だろうと、

のどかな繁華街だろうと、

油断は禁物です。

 

リードをつけられ歩かされてる羊を見たら、

解体へのカウントダウンだと思って下さい。

 

こんにちは、きいです。

 

…というわけで今回は、

イスラム圏旅行あるある(?)

 

「なぜか遭遇しがちな羊の解体」

 

について、写真も交えながら語ろうとおもいます。

 

 

ちなみに、グロ画像にあたるものは

問答無用でゆる~い絵に差し替えますのでご安心下さい!

 

ですが、

どうしても文章による血表現などが含まれますので、

そういった描写が苦手な方はGO BACKでお願い致します…!

 

 

 目次

 

 

 イスラム圏と羊肉文化

 

近年、日本でも「ハラール対応」なる、

宗教的理由に配慮した飲食店がちらほら見受けられますが、

イスラム世界では豚肉は基本NG。

 

そのため、羊肉がポピュラーな肉として流通しています。

 

ウズベキスタンもその例に漏れず、

屋台や食堂では串刺しにした羊肉(ケバブ)をはじめ、

羊料理が多く見られました。

 

前回の記事でも紹介した、

ウズベキスタンを代表する米料理「プロフ」にも、

羊肉が使われています。

 

riquewhir97.hatenadiary.com

 

プロフ

(羊肉のジューシーさが味を決めるといっても過言ではない)

 

 

…と、ここまで書いて、私はある素朴な疑問を抱きました。

 

そもそも、イスラム圏ってなんで豚肉食べちゃダメなんだっけ??

 

気になったので検索して調べることに。

 

すると、

「豚はイスラム世界で汚らわしい生き物扱いされてるから」

というなんか身も蓋もない回答が。

 

どうやら「なぜ」という明確な根拠についてはハッキリと分かっていないようですが、

「豚=不浄」ともとれる記述がコーランイスラム聖典)にはあるそうです。

 

 

ちなみに、豚肉以外の肉に関しても、

イスラムの作法にのっとって加工したものでない限り、

食してはいけないそう。

 

このイスラムの作法で加工」のあたりが、

私が見た羊の解体と関わってきます。

 

 

羊は首からナイフを入れる

 

私は今までに新疆ウイグル自治区で二回、ウズベキスタンで一回、

羊の解体に出くわしているのですが、

 

そのどれもが

「必ず首からナイフを入れて」

殺していました。

 

これは、先述した聖典コーランに基づく

 

「豚肉以外の食品は、

アッラーの名を唱え、頸動脈を切断したものがハラール食品とされる

教えが元になっているようです。

 

 

鮮やかすぎる解体さばきは血が少ない

 

解体を目の当たりにして一番驚いたのは、

とにかく血が出ない

ことです。

 

私は一時期ユーチューブで

職人さんが魚を流れるようにさばく動画を見るのにハマっていたのですが、

ほんと羊もあんな感じです。(どんな感じだ)

 

冒頭の漫画では分かりやすくするために「血がブシャー」みたいな表現をしましたが、実際は一切そんなことありません。

 

最初の首を切る血抜きの際は多少流れますが、その後はお腹を開けても、内臓を取っても、赤色を見ることはありませんでした。

 

 

…どうやらこの「血に対するこだわり」にも、

イスラムの作法」が関係しているそう。

 

「屠殺の際は、肉からすべての血を除去すること」

「血液が完全に抜け切ってから解体をすること」

 

が定められているようです。

 

 

 

ゆる絵で見る・羊さばきの手順

 

首を切ってからは魚と同じように皮をはぎ、内臓などを除去するのですが、

この一連の流れがとにかく鮮やかなのです。

 

しかも、その際使っていたのは果物ナイフサイズの小さな刃物。

 

それであっという間に解体してしまうのですから、

「これが羊さばきの職人か…!」

とちょっと感動したほどです。

 

羊の解体1

 

羊の解体2

 

羊の解体3

 

ここまでで約15分ほどだったと思います。

スピード解体。

 

 

実際の現場写真(グロなし)

 

解体現場

キレイな公園の一角で突然始まった解体。

 

ちなみにグロイ部分はすべて

「漫画素材・花(ポピー)」

で隠しました。

 

 

解説解体

解体しているのは真ん中の二人で、

あとは野次馬する人々。

 

 

お兄さん

解体直後のお兄さん。

カメラ目線でこの笑顔である。

 

 

…というわけで、

以上が

「なぜか遭遇しがちな羊の解体」

に関する報告なのでした。

 

実際見た時は衝撃でしたが、

「いのちをいただく」

ことの意味をを強く実感できたので、とても貴重な体験だったと思います。

 

その後入ったレストランでの

「いただきます」

は多分すごく実感こもってました。

 

…なので、

日本も小中学校の食育とかに導入すればいいと思います。(やめろ)

 

 

では、本日はこの辺りで失礼致します!

 

 

 

参考元

・小田淑子『一神学研究14』「イスラームの食物規範」

http://www.cismor.jp/uploads-images/sites/2/2019/03/4d8bdf816ea82bbf7b202fe2affcaf94.pdf

・杉山維彦『日本国際観光学会論文集第21号』「食の安全とハラールのあり方についての考察」

http://www.jafit.jp/thesis/pdf/14_19.pdf